虐待防止対策指針

社会福祉法人 楠会

虐待防止対策のための指針

制定 令和4年8月

 社会福祉法人 楠会(以下、「楠会」と略す)は、「笑顔と安心を、今日から明日へ」という理念を掲げ、「一人ひとりが輝く機会の創造」「共生ある暮らしの実現」を基本方針(事業目標)とし、障がい福祉サービス事業を実施します。 楠会が提供するこれらの事業を、今後も末永くご利用いただくために、ここに虐待防止対策を強化するための指針を定めます。

 

虐待の定義
「障がい者への虐待防止、障がい者の擁護者に対する支援等に関する法律(通称障がい者虐待防止法)が平成24年10月1日より施行されました。障がい者への虐待とは、障がい者が他者から不適切な扱いにより、権利利益を侵害される状態や生命、健康、生活がそこなわれるような状態におかれることをいいます。
  • (障がい者虐待の背景)
  •  障がい者に対する虐待は、障がい者福祉施設の職員や勤め先の経営者などから暴行を受けたり、賃金が払われなかったりするなど、様々な事件がニュースなどで取り上げられています。また、障がい者が暮らす家庭でも、家庭・親族・同居人などの養護者による虐待が行われている場合があります。
  •  家庭の中で発生する障がい者虐待の場合は、個別的要因として、家族が障がいの特性についての知識が不足していて適切な対応ができなかったり、制度が不十分な部分を補うために、家族が人一倍の努力をしており、介護疲れからストレスを抱えていたりするなど、養護者にかかる重い負担が虐待の要因となっていることがあります。
  • また、組織的要因として、障がい者福祉施設において虐待が発生する背景には、障がいの特性に対する知識や理解不足、障がい者の人権に対する意識の欠如、障がい者福祉施設の閉鎖性などがあるといわれています。施設職員だけでなく、障がいのある当事者にも、自分たちが持つ「権利」を伝え、「虐待」とは何かを知ってもらうこと、そして、互いに話し合えるオープンな雰囲気と関係性をもつことこそが、虐待を防止するカギとなると考えます。
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虐待防止対策に関する基本的な考え方
楠会では「虐待は人権侵害であり、犯罪行為」と言う認識のもと、障がい者虐待防止法の理念に基づき、利用者様の尊厳の保持・人格の尊重を重視し、権利利益の擁護に資する事を目的に、虐待防止とともに虐待の早期発見・早期対応に努め、虐待に該当する次のいずれも行いません。
  • ①身体的虐待
  • ②性的虐待
  • ③心理的虐待
  • ④放棄・放置
  • ⑤経済的虐待
  • ※法人および職員は、利用者様本人及び保護者、職員等からの虐待の通報がある時は、本指針に基づき対応しなければなりません。
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虐待防止対策委員会の目的
虐待防止に努める観点から「虐待防止対策委員会」を設置します。適正な支援が実施され、利用者様の自立と社会参加の為の支援を妨げる事のないよう、必要に応じて委員会を開催し、年1回以上の研修会を実施します。
  • (委員の構成)
  • 施設長を委員会責任者とし、責任者が事業所より各1名委員を任命します。
  •   (職員配置の関係上、選出が難しい場合は、その限りではありません。)
  • 虐待発生時の対応
    虐待が発生した場合には、速やかに市町村に報告するとともに、その要因の除去に努めます。客観的な事実確認の結果、虐待者が職員等であったことが判明した場合には、役職位の如何を問わず、厳正に対処します。また、緊急性の高い事案の場合には、市町村及び警察等の協力を仰ぎ、被虐待者の権利と生命の保全を優先します。
    利用者等に対する当該指針の回覧について
    当該指針は、事業所内に掲示等するとともに、ホームページにも掲載し、利用者及び職員等がいつでも閲覧できるようにします。
    • 付則
    •   この指針は、令和4年8月1日より施行する。